昇進した途端に無能になる上司の『ピーターの法則』
あるある!こんなシチュエーション
「あの人、現場では優秀だったのに…」管理職になった途端、判断力ゼロ、リーダーシップゼロ。なぜこうなった?
実践!こう使え!
昇進の話題が出たら「そういえばピーターの法則って本、読んだことあります?組織論の古典らしくて」と読書の話に。深読みするかは相手の教養次第。
詳しく解説!雑学のコーナー
ピーターの法則は、1969年に教育学者ローレンス・J・ピーター(Laurence J. Peter)と劇作家レイモンド・ハル(Raymond Hull)が共著『The Peter Principle』で発表した組織論の概念です。 「階層社会においては、すべての従業員はその無能レベルまで昇進する」というのが、この法則の核心です。つまり、有能な人は昇進し続けますが、最終的には自分の能力を超えた地位に到達し、そこで昇進が止まるという皮肉な現象を指摘しています。 ピーター博士は、学校組織での観察から興味深い例を挙げています。優秀な教師が教頭に昇進すると、教育スキルとは異なる管理スキルが求められ、結果として無能になるケースが多いことに気づきました。これは「技術的有能性」と「管理的有能性」が全く別物であることを示しています。 さらに彼は、組織全体への影響も分析しました。時間の経過とともに、あらゆる地位が無能な人で占められる「ピーターの平衡」状態に達すると警告。この状態では、実際の仕事は「まだ無能レベルに達していない」従業員によって行われることになります。 この法則には派生概念もあります。「ピーターの反転」では、極めて有能な人が昇進を拒否されるケースを、「ピーターの螺旋」では、失敗した管理職が別部門の同じレベルに異動する現象を説明しています。
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