重要な決定を避ける上司の『自転車置き場の議論』

インテリ皮肉度
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あるある!こんなシチュエーション

1億円のシステム投資は5分で決定。でも、会議室のお菓子を何にするかで1時間議論。

実践!こう使え!

些細な議論が白熱したら「自転車置き場の話みたいですね」とボソッと。分かる人には分かる、パーキンソンの凡俗法則。

詳しく解説!雑学のコーナー

自転車置き場の議論(Bikeshedding)は、正式には「パーキンソンの凡俗法則」(Parkinson's Law of Triviality)として知られ、1957年にC・ノースコート・パーキンソンが提唱した概念です。 この法則の元となったのは、パーキンソンが描いた架空の委員会会議のシナリオでした。議題1の1000万ポンドの原子炉建設は、専門的すぎて誰も意見を言えず、わずか2分半で承認されました。議題2の350ポンドの自転車置き場建設になると、全員が理解でき意見を持てるため45分の議論になりました。そして議題3の21ポンドのコーヒー予算では、全員が専門家気取りで意見を述べ、1時間15分もの議論が繰り広げられたのです。 この現象は「認知的アクセシビリティ」で説明されます。人は理解できる議題ほど積極的に関与し、複雑な議題は専門家に委ねる傾向があります。また、「貢献欲求」も影響し、会議で何か言わないと存在価値を示せないという心理が働きます。 IT業界では特に顕著で、「ビッグテック企業の会議室の椅子の色を決めるのに3ヶ月、新製品の基本設計は1週間」という皮肉な例え話もあります。FreeBSDプロジェクトでは、この概念が「Bikeshed」として動詞化され、些細な問題に過度に時間を費やす行為を指す専門用語になっています。 現代のリモートワーク環境では、「Zoom背景の議論」「Slackの絵文字選定」など、新たな自転車置き場が生まれています。

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