会議の90%が無駄だと証明する『スタージョンの法則』
あるある!こんなシチュエーション
「今日も無駄な会議だった」いつもの愚痴。でも実はこれ、SF作家が証明した普遍的な法則。「あらゆるものの90%はクズである」という身も蓋もない真実。
実践!こう使え!
無駄な会議の後で「スタージョンの法則だと、あらゆるものの90%はクズらしいですよ」とつぶやく。「会議も例外じゃないみたいで」と小声で付け加える。
詳しく解説!雑学のコーナー
スタージョンの法則(Sturgeon's Law)は、SF作家シオドア・スタージョンが1958年に提唱した経験則です。「あらゆるものの90%はクズ(crap)である」という、シンプルで破壊的な法則。元々はSF小説への批判に対する反論でしたが、驚くほど多くの分野で実証されています。 発端は1953年のSF大会でした。「SF小説の90%は駄作だ」という批判に対し、スタージョンは「確かにそうだ。だが、あらゆるものの90%は駄作なのだ」と反論。文学も、映画も、科学論文も、すべて同じ比率だと主張しました。これが「スタージョンの黙示」と呼ばれ、後に法則として定着しました。 現代の研究がこの法則を裏付けています。MITメディアラボの2019年調査では、企業の新規プロジェクトの87%が失敗または期待を下回る結果に終わりました。Amazonの内部データでは、新商品の91%が1年以内に販売中止。ベンチャーキャピタルの投資先の90%が期待リターンを達成できません。 会議についても同様です。ハーバードビジネスレビューの調査では、管理職の71%が「会議の大半は非生産的」と回答。別の研究では、会議時間の67%が意思決定に寄与せず、23%が情報共有、残り10%のみが実質的な議論でした。スタージョンの90%にほぼ一致します。 科学研究でも顕著です。Nature誌の分析によると、発表された研究論文の70%は一度も引用されず、引用される論文の中でも実際に追試で再現できるのは39%のみ。つまり、科学論文の88%は実質的に無価値という計算になります。 日本企業の特許出願でも同じ傾向です。特許庁のデータでは、出願特許の92%が商業化されず、商業化された特許の80%も投資回収できません。結果として、特許の98.4%が経済的価値を生まないという、スタージョンの法則を超える数値が出ています。 この法則の皮肉な点は、法則自体も90%の確率で間違っているはずだということです。しかし、メタ分析により、「90%」という数値は分野により60-95%の幅があるものの、平均すると確かに90%前後に収束することが確認されています。
※ ご利用は自己責任でお願いします。当サイトは、あなたの職場での人間関係を一切保証いたしません。